産褥入院(産後ケアセンター)ってなんだろう?
病院などで出産した場合、産後数日は入院します。産褥入院は、その後さらに入院をしてお母さんは体を休めたり、赤ちゃんのお世話をサポートしてもらえるサービスです。
約3年前ですが、出産後に区の助成を利用して産褥入院をしました。それが
本当にやってよかった!!助かった!
と、ふと思い出したのでおすすめな理由を書いてみたいと思います。
紹介する内容は東京都文京区の情報です。他の自治体にお住まいの方には、制度の参考になれば嬉しいです。
どんな人が利用できる?
私が住んでいる東京都文京区ではこちらの3点にあてはまると利用できます。
以下のすべてに当てはまる産後3か月以内の産婦と、生後3か月以内の赤ちゃん
私はこちらの内容で申請しました。
- 1番目…住んでいる
- 2番目…妊娠高血圧症候群で、産後も血圧が上がらないようできるだけ安静にするように医師に言われていた
- 3番目…夫は仕事していて日中は不在、お互いの両親は頼れない状況
お住まいの自治体の事業がどんな条件か調べてみてくださいね。
どんなケアを受けられる?
私が住んでいる東京都文京区ではこちらです。
- 母体ケア(母体の健康観察、乳房のケアなど)
- 育児ケア(乳児の健康観察、体重・栄養等のチェックなど)
- 育児指導、授乳指導、沐浴指導など
出産したお母さんとと生まれた赤ちゃんのケアをする内容で、とても手厚かったため感動しました。里帰りをせず赤ちゃんのお世話に不安があるなら、助産師さんに教われる良い機会になります。
沐浴、おへその消毒、オムツ替え、母乳&ミルク、寝かしつけ、爪切り、鼻くそ処理…一つ一つは大したことなさそうなんですよ。でも生まれたての赤ちゃんを見ると
これで本当あってるの…???
と不安になったり、パニックでした。
出産した病院でも指導は受けられるのですが、私自身の体調が悪かったためあまり指導を受けられずに退院となりました。指導を受けたものも身についた気もせず不安なままでした。産褥入院を1週間したことで
なんとかやってみよう!!
と前向きになれるまで、自分の身体とメンタルが回復しました。
費用は?
それなりのお金が必要!でも、助成の利用でグッとお得になる
私が利用した助産院では、6泊7日で自己負担63000円でした。(2016年に利用)
現在は少し値上がりしたようです。
それでも、直接申し込むよりずっと費用は抑えられます!
区を経由して申し込むと…
- 助産院は1泊2日 19,800円、6泊7日 69,300円
- 病院は1泊2日 6,420円、6泊7日 38,520円
直接申し込むと…
- 助産院は1泊2日 33,000円、6泊7日 198,000円
- 病院は1泊2日 21,400円、6泊7日 128,400円
医療費控除の対象になる
出産した年は、医療費の額が大きいため医療費控除の申請をする方が多いと思います。私も実際に医療費控除のために確定申告をしました。
●産褥入院・助産師による母乳指導など
医療費控除の対象には「助産師による分べんの介助」も含まれます。たとえば産褥入院や新生児の保険指導などです。したがって、助産師の産後ケアや母乳指導等を受けたのであれば、医療費控除の対象となります。
産褥入院も医療費控除の対象になると知り、入院費はもちろん妊婦健診のために使用した交通費や、産後の赤ちゃんのために買った鼻水吸引機(1万を超える機器です…鼻水に1万…!)などと一緒に申請しました✨
どうして利用した?
産後は身体もメンタルも想像以上にズタボロだった
想像はしてましたよ!
出産が大変なものだろうと。
でも、想像以上だったのです!
想像の範疇
- 陣痛が痛い
- 会陰切開が痛い
- 赤ちゃんのお世話で眠れない
想像以上だった!
- 後陣痛で産んだ後も痛みがある
- 乳首が切れて痛い
- 母乳のため胸が張って痛い
- 全身に発疹がでてきてかゆい
- メンタルが不安定で辛い
- 妊娠高血圧症候群になり、安静にしなければならなくなった
出産後は、赤ちゃんのお世話もありますが自分の身体もしんどくて入院中はあまり眠れませんでした。
しかも出産、メンタルが崩壊します。
ホルモンバランスが崩れるからと知りましたが、とにかく涙が出るし気分が落ち込むのです。
退院後は夫婦で赤ちゃんのお世話を頑張ろうと思っていたのですが、退院後1日ですぐに血圧が上がってしまい
赤ちゃんのお世話をしながら安静とか無理な話…!!
と思い、そこからすぐに窓口である保健サービスセンターに産褥入院の申し込みをしました。
空きがあったらしく、利用可能との返答をいただき翌日には産褥入院させてもらいました。
申し込みが多数の場合は抽選とのことでしたので、希望日に絶対に利用できるものではありませんが
まずは問い合わせしてみましょう。
何が良かった?
手厚いサポートが受けられる
私は血圧が上がらないように安静に過ごしたいむねを伝え、できるだけ安静に過ごさせてもらいました。
身体も心もしんどい状態に本当にありがたかったです。
- 食事は減塩にしたものがお部屋まで運ばれきた(写真は実際に運ばれてきた食事です)
- 睡眠時間を確保できた
- 希望したら赤ちゃんはできるだけ預かってくれて、母乳が必要なときは連れてきてくれた
- 胸の張りが辛いときはマッサージをしてくれた
- 育児相談にのってもらえた
- 自分や夫は育児初心者で心細かったが、助産師さんだから安心できた
使う予定がなくても、産前に自分の自治体で産褥入院ができるか調べてみて
正直に言うと私は産後の身体の変化を舐めていたのだと思います。
一応と思って調べておいた産褥入院にとても助けられました。
使わなかったら使わなかったでOK!
でも、念のために調べておくと安心して出産に臨めると思います。
チェックすること
- 産褥入院ができる施設があるか、家からの距離
- 自治体からの助成はあるか
- 入院費はいくらか
- 申込の期限はいつまでか
をぜひ調べてみてください✨
最後に
出産後の心身ともに辛かったあの時、頑張らなくて良かったです。
頑張っていたら心が折れていたかもしれない、と思います。
たった1週間でしたが、本当に素晴らしいお金の使い方をしたと思っています。
産褥入院で利用した助産院を退院後、
身体も心もその後ずーっとしんどいのですが、
一番しんどい時期は産褥入院中に緩和されたように思いました。
身体も心も、すっと何かが抜けて楽になったなぁと感じたのは子どもが2歳になったときでした。
私にはとても長かったです。
1歳ごろの時も少しマシになったような記憶がありますが、
ああ、出産前の感覚になった!と感じたのは2歳ごろ。
お腹で子どもを育てて、出産して、母乳を出して育てる、
という体の変化に全くついていけないままでした。
世の中のお母さんって本当にすごい!
生きてるだけで素晴らしい!!
と本当に思います。
産褥入院はそれなりにお金もかかるし、一部の人しか利用していないと思います。
身近にもほとんど利用した人はいません。
ですが、お母さんと赤ちゃんのためにもっと一般的になってくれることを願っています。
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